「東京裁判を、21世紀に多くのアジア諸国が見直して、第2回東京裁判が開かれる。(中略)A級戦犯の七柱は、一転して全アジアの救世主となり、神として祀られる日がくるであろう。」
陸軍士官学校12期。陸軍大学校卒業。
参謀本部員などを経て、作戦関係の要職を歴任。1937年大将となる。
1938年中支派遣軍司令官として武漢作戦を指揮。1939年より阿部、米内両内閣陸相。1940年近衛新体制樹立のため単独辞職して米内内閣を倒した。1941年支那派遣軍総司令官。1944年元帥。
敗戦後、極東国際軍事裁判でA級戦犯として終身刑の判決を受ける。1954年病気のため仮出所し1958年赦免。のちに偕行社会長となる。
経緯
1900年に陸軍士官学校卒業。中尉で日露戦争に参加。1910年に陸軍大学校を主席で卒業する。
その後、ドイツ大使館付武官補佐官・参謀本部作戦班長・参謀本部作戦課長兼軍令部参謀・航空本部長など作戦関係の要職を歴任し、参謀本部第四・第一部長、砲兵監、第十四師団長、1936年に台湾軍司令官。1937年に陸軍大将に昇任し、軍事参議官・陸軍教育総監を兼任する。
南京事件に対して、松井大将に代わって、中支那派遣軍司令官となり、徐州戦、武漢作戦を指揮。
1939年に侍従武官長を務め、阿部内閣の陸軍大臣に就任した。天皇は温厚で誠実な俊六を陸相に据えることで、阿部との一中コンビで日独伊三国同盟や支那事変での陸軍の暴走に歯止めを掛けると期待されていたが、膠着状態を脱することはできなかった。
その次の米内内閣でも留任した。しかし、陸軍の命により、単独辞職。米内内閣の瓦解の原因となった。しかし、どうしても内閣総辞職を回避したかった畑は、米内に対して辞表を提出しても受理しないよう内密に話をつけていたが、米内にも圧力がかけられたらしく、最終的には辞表を受理したいう経緯があった。
このことを畑は生涯弁解せず、陸軍の横暴の片棒を担いだという汚名を引き受け続けた。
また、後年の東京裁判においても、この米内内閣倒閣の件が、畑の罪状において最も重視されることとなる。
大東亜戦争
1941年に支那派遣軍総司令官となる。
畑は、対ソ連戦には反対で、対ソ戦発動中止の一因を作っている。
また、大東亜戦争の開戦に際しても反対で、支那相手に専念するべきだと考えていた。
しかし、支那事変解決の為には、米英の支那への援助を遮断する必要があると反論され、対米英戦争を止めることは出来なかった。
1944年に元帥となる。
小磯内閣総辞職後は、東条英機から総理に推されるも、実現しなかった。
本土決戦に備えて第2総軍(西日本防衛担当、司令部広島市)が設立されると、その司令官となる。
同年8月6日の広島市への原子爆弾投下により、国鉄広島駅付近で被爆するも奇跡的に難を逃れた。
被爆直後から畑は広島市内で罹災者援護の陣頭指揮を執り、広島警備命令を発令した。
その職にて終戦を迎える。
終戦間際の1945年8月14日の御前会議で本土決戦の回避を唱え、結果的にこれが本土決戦の不可能を昭和天皇に確信させることになったと言われている。東京裁判
東京裁判では畑は米内内閣倒閣などの罪状を問われてA級戦犯として起訴された。
占領軍の見解では、米内内閣は戦前で最後の親英米派内閣であり、この米内内閣を倒閣したという理由で畑が起訴された。
その内閣を畑に倒された米内は弁護側証人として東京裁判に出廷して証言すると、米内は畑のことを徹底的にかばった。
米内には、陸相単独辞任・内閣倒閣は畑本人の意思ではなく、陸軍という組織の歯車の一つとして動かざるを得なかったことがよくわかっていたのである。
このおかげで畑は死刑を免れるも、終身禁固の判決を受けた。6年間の服役後、1954年に仮釈放を受けて出所した。
畑はのちに「当時、後難をおそれ、弁護側の証人に立つことを回避するのが一般の雰囲気であったのに、米内大将は敢然(かんぜん)として私の弁護のために法廷に立たれ、裁判長の追及と非難を物ともせず、徹頭徹尾(てっとうてつび)、私が米内内閣の倒閣の張本人でなかったことを弁護されたことは、私の感銘措く能わざるところであって、その高邁(こうまい)にして同僚を擁護する武将の襟度(きんど)は、真に軍人の鑑とすべくこの一時は米内大将の高潔な人格を表象して余りあると信じる」と語り、東京裁判でのこの米内の言動に終生深く感謝感動を忘れなかった。
東京裁判で畑をかばった米内はまもなく死去したが、彼の死後12年を経た1960年、米内の郷里盛岡の盛岡八幡宮境内に彼の銅像が立てられ、故人ゆかりの人々が集まって除幕式が行われた。その直前に、人目を避けるようにして黙々とあたりの草むしりをする畑が目撃されている。
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